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アーユルヴェーダの知恵で不調を改善

いつも快適でいるための生活の知恵

ヨガと同じインド生まれの伝統医療、
アーユルヴェーダ。
最近はお店やリラクゼーション施設などで
耳にする機会も多くなりましたね。
アーユルヴェーダはヨガと姉妹関係にあると言われ、
いずれも心身のバランスを整え、
保つことを目指しています。

特に、アーユルヴェーダは
食事、睡眠、ライフスタイルなど
日常生活そのものに関係したメソッドが多く、
上手に日常に取り入れることで、
より快適な毎日を送ることができます。

今回は、日常で起こりがちな不調を、
アーユルヴェーダの知恵で整える技を
紹介していきます。
重くずっしりしたカパの季節で、
だるさを感じやすい今こそ、
ぜひ積極的に実践してみて下さいね。

*おさらい〜三つのドーシャ〜
・ヴァータ:「空」と「風」の要素。
代表的な特徴は「動き」、「軽さ」など。
・ピッタ:「火」と「水」の要素。
代表的な特徴は「燃えている」こと。
・カパは「水」と「地」の要素を表し、
代表的な特徴は「重い」、「安定」、「維持」など。

Case1:呼吸が浅くて速い

ヨガで大切なのは、深くてゆったりとした呼吸。
でも、毎日忙しくて、気づけば呼吸が…

ストレスで交感神経が優位になり、
ヴァータが過剰になっている場合が多いです。
そんな時はチャイにカルダモンを加えるのがオススメ。
カルダモンの辛みと甘みで、気分をリフレッシュし、
副交感神経を優位にしましょう。

また、ユーカリ、ジュニパー、サイプレスなど、
森林系の香りは、呼吸を深くしてくれます。
ヨガをする時に
それらの香りのアロマを焚くのもいいでしょう。

Case2:肩コリ

デスクワークやスマホで前傾姿勢が多くなり、
肩コリは今や国民病?

神経からくる肩コリは、ヴァータ性を持っています。
これは過刺激で増えるので、
押したり、たたいたりするよりも、
痛くない程度につまみ上げて
血流を促すのが効果的。

また神経を休めて消化力を上げるため、
食後、フェンネルのお茶
(フェンネルシード小さじ1強を乾煎り、
水ティーカップ2を加えて5分煮る)を
飲むのもいいでしょう。

Case3:眼精疲労

現代社会の情報は
圧倒的に目から入ってくるものが多い。
加えてブルーライトまで…

アーユルヴェーダでは、
眼精疲労はピッタの過剰と考えます。
ピッタを抑えるために、ブルー系の色を見たり、
ブルーベリーを食べるのがオススメです。

直接的な目のケアとしては、
ギー(無塩バターの上澄み)を点眼したり、
カモミールのハーブティーで
湿布する方法があります。
鎮静作用のあるラベンダーの精油を、
アロマとしてバスタイムなどで
取り入れるのも効果的です。

Case4:花粉症

症状が出ると、
ヨガの鼻呼吸ができないのが悩みの種。
ポーズに集中できなくて困る

特に春の花粉症は、
春の湿りと重さが相まって、
カパが過剰になることから起こりやすいです。
まず体を冷やさない、苦味(旬の山菜など)、
辛味などを食べる、
朝、太陽礼拝など適度に体を動かす、
浄化を行うことなどで症状を軽減できます。
浄化は、鼻うがいをしたり、
鼻うがいの後、
ごま油をオイル点鼻するのもオススメです。

Case5:不眠

明日も忙しいから眠らなくちゃいけない、
そう思うほど、なかなか眠りがやって来ない夜

これは夜になっても交感神経が優位で、
神経が休まらない状態。
頭が冴えて眠れない場合は、
ピッタとヴァータの両方が過剰になっています。

入浴はぬるめのお湯で。
頭、耳、足の裏にごま油でマッサージを行い、
ターバンやソックスでカバーし、就寝。
アロマはラベンダーとオレンジのブレンド、
サンダルウッドが効果的です。

Case6:ヒザ痛

体の痛みとして出やすいのがヒザ。
たまたまだと思っても放置するとポーズにも影響が

ヒザは人生の方向性を決める大事な部位。
痛みの緩和には、
おろしたタマネギにターメリック(ウコン)を混ぜて
湿布をしましょう。
これは他の関節痛にも効果的です。

アロマはスイートアーモンドオイル20㎖に、
ローズマリー・カンファー、
ペパーミント、タラゴン、バジル、
ジュニパー、イランイランを
1滴ずつ入れたブレンドがオススメ。

Case7:足がつる(こむらがえり)

たいした運動をしたわけでもないのに
寝ている時に、
イタタ…なんてこと、あるある?

原因は筋肉の疲れ、脱水症状など。
これもヴァータの過剰が関係しています。
筋肉を収縮させる働きのある、
カルシウム(乳製品など)と
マグネシウム(豆類など)をしっかり食べましょう。

またサイプレスとウィンターグリーンの
アロマオイルでのトリートメントも効果があります。

Case8:腰痛

激痛ではなくてもなんとなくだるかったり
重かったりすることが多い腰

アーユルヴェーダでは、
腰痛はヴァータの過剰と考えます。
調整するために消化のいい食べ物、
おかゆやスープを取りましょう。

急性でなければ温めるのが基本で。
仙骨の中央にあるツボに
ショウガ湿布(ガーゼにおろしショウガを塗る)を
するのもオススメです。
オレンジのように甘く酸味のある香りも、
ヴァータを調整してくれるので、
日常で積極的に取り入れてみましょう。

Case9:腕が上がらない

四十肩、五十肩はよく聞くけど
腕が上がらないのは実は愛が足りないせいかも?

肉体的な原因はさまざま。
チャクラとの関係で考えてみると、
愛している人に手を差し伸べる機会が減ったなど、
第4チャクラのアンバランスが原因と言えます。

また腕の不調は、抱えている問題が山積みで、
少し手放したほうがいいよというサインでもあります。
食事では自分の好物を摂取し、
満足感と幸福感を大事にしましょう。

Case10:座骨神経痛

痛みやしびれが不快なこの症状。
現代医学でもまだまだわからないことが多い

前述したとおり、神経痛はヴァータの過剰です。
控えたい食べ物は
体を冷やす揚げ物、塩分、糖質、夏野菜。
消化に優しい野菜やスパイスが利いた料理は、
体を温め、血液の循環がよくなることで、
改善につながるのでオススメです。

香りは、新陳代謝を促すジュニパーベリー、
痛みを緩和するローズマリー、
鎮静作用があるラベンダーを取り入れてみましょう。

Case11:便秘

朝、きちんと出ないと一日ブルー。
いろいろ試してはみたけど
決定打は見つからない人も

排便のリズムが狂っているケースが多いです。
まずは時間を決め、
規則正しい生活を心がけましょう。

また体を冷やすと便秘になりがち。
夏でも冷たい物を取りすぎないよう注意して、
起きたら白湯を飲む、
水溶性食物繊維が
豊富なリンゴを食べるなどを意識し、
適度な運動をしましょう。

Case12:月経前症候群

月に一度、必ず来ることだから、
できれば快適に出迎えて見送りしたいもの

イライラしたり、発疹が出るのはピッタ性。
生理痛や便秘はヴァータ性。
眠気やだるさ、むくみはカパ性。

ピッタ性の人は熱い、
辛い料理をあまり食べないよう、
ヴァータ性の人は、
消化のいい物を食べるように心がけましょう。
そしてカパ性の人は油っぽいものや、
甘く水分を多く含むものを避けるのがベターです。

香りはゼラニウムが効果的。
含まれるゲラニオールという成分が、
エストロゲンの分泌を助けると言われています。

自分を客観的に観察して適切なケアを

いかがでしたか?
不調の原因も、
アーユルヴェーダの基本となる三つの性質、
ドーシャで分類できるのは新鮮ですね。

慣れないうちは少し難しいように感じますが、
「なんとなく重い感じはカパだな」、
「最近落ち着かないから
ヴァータが過剰になっているかも」、
「頑張りすぎてピッタに傾いているかも」など
心身の声に耳を傾けてみると、
自分の状態をドーシャの視点から
判断できるのではないでしょうか?

そうすることで今の自分に必要な食事や、
生活スタイルを適宜取り入れられるようになったら
理想的ですね。
ぜひ、試してみて下さい。

Text - Yogini編集部

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